
案の定、ドゥラドーレスは年齢的な衰えを見せ始めた。最速上がり9回経験の瞬発力型が屈辱的な鋭さ負け。上がり33秒台以下を2年半以上も経験なしからも、さすがに7歳にしての一変は考えにくいだろう。前走もひたすら待機策からの大マクりだったが、コンビ経験のある名手でも仕掛けどころや立ち回りの難しさを感じさせた。持論は千八ベスト。前走と同距離では初重賞制覇という壁はまだまだ高い。人気になるほど妙味が薄れていくタイプ。
ジョバンニもドゥラと同じ勝負弱さを抱える。まさに象徴的なのが全2勝のいずれもが10頭未満の少頭数。重賞2着2回で一気に格上げされたものの、本質のパンチ不足は解消されずに年を越している。結局、完成度を高めることを捨てて毎レースで先行、差しなど乗り方を変えてきたことが歯車の噛み合わない最大の要因ということ。前2走で折り合いを欠く仕草が出てきてもコンビ間の限界も見え隠れるし始めたことに間違いない。後ろがだめなら前へ、前がだめなら後ろへ。一貫性のない乗り方にもううんざり。ここで前走と真逆な前々、または見せ場なしならば笑うしかない。
ショウヘイは重賞2着を繰り返して昇級してきたというジョバンニ似だが、こちらは確かな武器がある。道中、行きたがったダービーと完全に引っ掛かった菊花賞、良馬場以外を除けば、常に上がりNo1~3以内で不発なしの瞬発力型として確立している。母はミッキークイーンの異父妹で二千以上をこなせる下地はあるものの、母より距離の融通性は狭い可能性が唯一の懸念点。二千四以上より二千二はまさにイメージ通りの条件好転レース。前走でもうひと回りの馬体成長が理想だと感じさせた4歳馬は、今年を占う大事な一戦でパフォーマンス力向上の期待。
マテンロウレオの前走はあきれるレベルの低調レースとして割り切るべき。翌日の古馬3勝で1分45秒7。鳴尾記念の方が5ハロン通過で2秒6も速かったにもかかわらず、1秒差という微妙な勝ち時計。レースの上がりは1秒3も遅ければオープン特別未満のレベル評価がしっくりくる。いずれにしても前走は重賞未勝利馬のワンツー。世代重賞勝ちのみで誇れる実績がなく、3年以上も勝ち鞍のない7歳馬。ロートルコンビとの解消こそがこの馬の最大の刺激か。コンビ続投で古馬重賞勝ちは夢のまた夢。
マイネルエンペラーはマテンロウと違ってひと足先に英断をしてきた。まさに勝負がかりの乗り替わり。長期教養明けからGⅠを叩き台にしたローテは不気味さしか感じない。4走前で初の古馬重賞、前々走で初のGⅠ。23年暮れに2連勝決めて古馬3勝に格上げ後が予想以上に手間取ったことで出世に遅れ。大きく崩れない勝ち味の遅いタイプとしてイメージが固まっていたが、4走前の重賞3着で潮目が変わった。3走前は展開の利と好騎乗の早仕掛けが奏功、馬場悪化も後押しして重賞初制覇。前2走のGⅠで連続の1秒差以内からも予想以上の地力強化を示している。時計も上がりもかかりやすい冬の中山こそが理想の条件で、最後の重賞勝ちのチャンスが転がってきたとみた。
Mエンペラー以上に魅力なのがディアマイザキッドだ。走るたびに異なる距離の持ち時計更新を連発。4歳並みの成長力と勢いを加えていいタイミングでベスト距離をにおわせる条件の重賞に出走できるツキの良さ。前回の中山二千二だった6走前は直線だけで0秒8差のぶっち切り勝ちはもちろん、上がりNo2より0秒6も上回った瞬発力が衝撃的だった。同じく超スローの直線だけの競馬だった毎日王冠でも最速上がりで、一線級不在なら胸を張れる能力を確信。手頃なレベルで得意の中山(211000)。これまで以上の走りが確約される。
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